検査について

尿検査

尿を専用の紙コップに採るだけです。

  • タンパク尿
  • 主に、糸球体の障害がわかります。
  • 血尿
  • 糸球体の障害によるものと、尿の通り道に結石や癌などができた場合があります。
  • 白血球尿
  • 尿の通り道に感染がおきた場合にあらわれます。
  • 尿糖
  • 糖尿病などで血糖値が高くなるとでます。
  • 尿細胞診
  • 尿中の細胞を調べて、診断がつく病気があります。

     

    蓄尿尿の中にどんな成分がどのくらい含まれているのか、1日に出た総量を知るために、24時間分の尿を集める必要があります。

    ページトップへ

    血液検査

    検査項目名 上限値(当院) 下限値(当院) 透析患者さんの場合 検査意義
    WBC
    (白血球数)
    9800 3900 一般正常値より低い傾向あり 男女の差が有り女性の正常値は上限・下限ともに少し低い。体内での免疫機能を反映する為、感染症などで高値となる。
    RBC
    (赤血球数)
    430 320 一般正常値より低い 貧血の指標となる血液中の赤血球の数。腎不全では貧血を合併しやすく、その治療の為エリスロポエチン製剤や鉄剤などにより改善を図る。胃潰瘍・痔などの出血性疾患にて低値となる。
    Hb
    (ヘモグロビン)
    12.5 10 一般正常値より低い 貧血の指標となる血液中のヘモグロビンの量。腎不全では貧血を合併しやすく、その治療の為エリスロポエチン製剤や鉄剤などにより改善を図る。胃潰瘍・痔などの出血性疾患にて低値となる。
    Ht
    (ヘマトクリット)
    40 30 一般正常値より低い 貧血の指標となる血液中に含まれる赤血球の割合。腎不全では貧血を合併しやすく、その治療の為エリスロポエチン製剤や鉄剤などにより改善を図る。胃潰瘍・痔などの出血性疾患にて低値となる。
    PLT
    (血小板数)
    40 10 一般正常値より低い 外傷による出血や穿刺の際、破壊された血管に粘着して止血を促す物質。
    MCV 101.6 82.7 一般正常値より少し高い MCVは他の検査との組み合わせにより貧血の鑑別診断に用いられ、80以下の場合の代表的疾患は鉄欠乏性貧血、100以上の場合の代表的疾患はビタミンB12欠乏や葉酸欠乏が原因の巨赤芽球性貧血である。
    MCH 34.3 26.3 一般正常値より少し低い 赤血球とヘモグロビン量から,個々の赤血球に含まれるヘモグロビンの平均値を算出したもので,貧血が低色素性なのか高色素性なのかをより正確に知ることができます。 
    MCHC 36.6 31.6 一般正常値より少し低い 赤血球とヘモグロビン濃度から,個々の赤血球に含まれるヘモグロビンの平均濃度を算出したもので,貧血が低色素性なのか高色素性なのかをより正確に知ることができます。 
    網赤血球数 27 2 一般正常値より少し低い 骨髄での赤血球の生産の指標。溶血性貧血や出血の時に増加し、赤血球と共に減少した時の代表的疾患が再生不良性貧血である。
    血液像     一般正常値と同じ 白血球の形態分画(好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球)を測定し、他の検査項目と併用し、感染症、代謝異常、血液疾患(白血病、多血症、肺血症、貧血、その他)、アレルギー疾患、その他の病態・疾患を調べる。
    CRP 1 0 一般患者さんと同じ 炎症・感染などにより上昇し、病態の把握の指標となるたんぱく質。
    グルコース
    (血糖値)
    109 70 一般正常値と同じ 糖尿病により上昇。血糖コントロールの指標。
    ヘモグロビンA1C 4.3 5.8 正常値不明 赤血球内のヘモグロビンとグルコース(血糖)が非酵素的に反応した物質。過去6-8週間の血糖の高低を反映する。糖尿病での日常の血糖値コントロールを把握する重要な指標となる。
    TP
    (総蛋白)
    8.3 6.7 一般正常値より低い 栄養状態の指標。低栄養状態で低値。透析間の急激な体重増加で低下する。透析後は、除水のため一般的に透析前より高値を示す。
    Alb(アルブミン) 4.5 3.5 一般正常値より低い 総蛋白の中で半数以上を占める物質。総蛋白の低下は主にアルブミン量の低下が原因となっている場合が多く、総蛋白の量とともに栄養状態を反映する。
    BUN
    (尿素窒素)
    80 50 残存する腎機能が低下するに従がって上昇する。 たんぱく質の多い食事や消化管(胃や腸管)からの出血などにより高値を示す。逆に低栄養状態で低くなる。
    Cr(クレアチニン) 15 6 残存する腎機能が低下するに従がって上昇する。 筋肉の代謝産物。男性で高い傾向がある。低栄養状態で筋肉量が低下すると低値を示す場合あり。腎機能低下するに従い高値となる。高齢者は比較的低め。
    UA
    (尿酸)
    7 3.7 残存する腎機能が低下するに従がって上昇する。 食品に含まれるプリン体摂取量を反映。痛風の原因となる。
    Na
    (ナトリウム)
    140 132 腎不全では、口渇による飲水により低くなる傾向あり 血液中のナトリウム量。

    (カリウム)
    6 4 残存する腎機能が低下するに従がって上昇する。 血液中のカリウム量。6.5以上で心停止などの危険がある。また、逆に低カリウムでも不整脈の誘発の危険性がある。
    Cl
    (クロール)
    112 100 一般正常値より高め 血液中のクロールの量。ナトリウム量に依存する傾向あり。
    Mg
    (マグネシウム)
    3 2 一般正常より若干高め 血液中のマグネシウムの量。糖尿病合併により低値を示す場合あり。
    Ca
    (カルシウム)
    10.5 8.7 一般正常値と同じ 血液中のカルシウムの量。透析患者さんは一般的に低カルシウム血症を呈しやすく、活性型ビタミンD3製剤やリン吸着剤の投与量の影響を受けやすい。
    IP
    (無機リン)
    5.5 3 残存する腎機能が低下するに従がって上昇する。 食事でのリン摂取量に大きく依存する。異所性の石灰化や骨がもろくなります。リン吸着薬の確実な服用と食事管理の徹底が不可欠。
    TG
    (中性脂肪)
    149 50 一般正常値と同じ 高値を示すに従い心不全、脳血管障害、虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患の罹患率が高くなる。
    TC
    (総コレステロール)
    219 150 一般正常値より低い 高値を示すに従い心不全、脳血管障害、虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患の罹患率が高くなる。
    HDL-コレステロール 86 40 一般正常値より低い 善玉コレステロールの量。一般的に高値を示すに従い心不全、脳血管障害、虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患のリスクは低下するが、透析患者さんにおけるリスクを示すデータは少ない。
    LDL-コレステロール 139 70 一般正常値より低い 悪玉コレステロールの量。高値を示すに従い心不全、脳血管障害、虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患の罹患率が高くなる。
    クレアチンキナーゼ 197 57 一般正常値と同じ 骨格筋や心筋が障害を受けた際に血液中へ流出する酵素。 心筋障害・筋疾患で血中濃度が上昇する。 ただし、激しい運動などでも筋線維が壊れるため上昇する場合ががある。
    D−Bil
    (直接ビリルビン)
    1.2 0.3 一般正常値より若干低い 肝臓で生成される老化赤血球の破壊の際に生成される色素。透析患者さんの場合、貧血が原因で低値を示すと考えられている。
    T−Bil
    (総ビリルビン)
    0.4 0 一般正常値と同じ ビリルビンのうち、水に溶けやすいビリルビンの量。胆道閉塞(胆石・胆道感染)慢性肝炎、薬剤性肝障害により上昇。
    AST
    (GOT)
    30 5 一般正常値より低い傾向あり 肝臓に多く存在する酵素。血中では通常低く、肝臓などの臓器に多く存在する。従って、それらの臓器の細胞での障害・破壊が起こると急激に上昇する。GOT/GPTの比で、疾患の鑑別診断する。
    ALT
    (GPT)
    30 10
    LDH 245 115 一般正常値と同じ 乳酸脱水素酵素。あらゆる組織に存在する酵素。臓器の障害・炎症・肝炎などにより上昇する。
    ALP 400 115 一般正常値と同じ 透析患者は腎性骨異栄養症を合併しやすく、二次性副甲状腺機能亢進症の場合、ビタミンD3の投与量の重要な目安となる。また肝臓・胆道疾患の診断と治療の際用いられる。
    30 0 一般正常値と同じ 一般的に女性より男性の方が高値を示す。アルコールの摂取により上昇し、禁酒により急速に低下する。また薬剤によって高値を示す場合もある。
    コリンエステラーゼ 495 242 一般正常値と同じ 肝機能検査のひとつ。低値の場合肝臓でのたんぱく合成能力低下の場合が多い。逆に高値を示す場合栄養過剰の場合が多い。
    LAP 170 80 一般正常値と同じ 肝炎の際肝細胞の障害の為上昇する場合がある。
    アミラーゼ 500 97 一般正常値より高め。 でんぷんやグリコーゲンなどを消化する酵素。すい臓・消化管疾患やステロイド剤などにより上昇する。
    β2-MG 35 0 残存する腎機能が低下するに従がって上昇する。 手根幹症候群や骨関節障害などの透析アミロイド−シスに関与しているとされている物質であるが、その発症への直接的な作用・メカニズムは不詳である。透析で除去する事が可能で、その除去性能はダイアライザーによって差がある。
    PTH−I 150 0 一般正常値より高め 副甲状腺ホルモン。低Ca血症や高リン血症により高値を示しやすい。確実な薬の服用と食事管理が必要。
    フェリチン 400 100 一般正常値より高め 体内に蓄えられている鉄の量。貧血治療の際の指標となる。悪性腫瘍、肝炎等の存在でも上昇する。
    Al
    (アルミニウム)
    100 0 残存する腎機能が低下するに従がって上昇する。 リン吸着目的にアルミニウム製剤を使用している場合高くなる場合がある。胃薬のなかにもアルミニウムを使用している場合あり。
    プロトロンビン 12 10 一般正常値と同じ 血液を凝固させるために必要となる物質。
    フィブリノーゲン 400 150 一般正常値より高い 血液を凝固させるために必要となる物質。加齢とともに上昇。糖尿病を合併していると高値を示す場合あり。
    アンチトロンビンV 121 79 一般正常値と同じ 血液を凝固させるために必要となる物質。また、一般的に透析を施行する際、回路内の血液凝固防止のため使用するヘパリンの効力を発揮する上で必要となる物質。
    ガラス板法 0(陰性) 0(陽性) 一般患者さんと同じ 梅毒の感染を調べる検査
    RPR法 0(陰性) 0(陽性) 一般患者さんと同じ 梅毒の感染を調べる検査
    TPHA法 0(陰性) 0(陽性) 一般患者さんと同じ 梅毒の感染を調べる検査
    HBs 0(陰性) 0(陽性) 一般患者さんと同じ B型肝炎の感染を調べる検査
    HCV(V) 0(陰性) 0(陽性) 一般患者さんと同じ C型肝炎の感染を調べる検査
    ページトップへ

    超音波検査

    超音波エコー検査とは

    超音波を利用して、肝臓や胆のう、膵臓、腎臓、子宮、卵巣、前立腺などの内臓、乳腺、甲状腺、血管さらに心臓の動きなどに異常がないか調べる検査です。

    患者さんはベットに仰向けで寝ていただき、ゼリーを塗って機械のプローブ(センサー)を当てるだけの検査で痛みを感じる事は全くありません。

    ページトップへ

    胸部X線(レントゲン)と心胸比

    胸部X線とは

    1. ガス濃度(気管、気管支、肺内)、水濃度(心臓、大動静脈、肺動静脈)、脂肪濃度(皮下脂肪)、金属濃度(骨、石灰化、造影剤)のコントラストを示します。
    2. 透析患者さんでは
      • 肺野陰影から肺炎、肺うっ血、無気肺、気胸、胸水など
      • 心陰影から心肥大、心拡大、弁膜症
      • 大動静脈陰影から動脈硬化、大動脈瘤などを
      • 胸郭胸膜影から胸膜炎、肋骨骨折などを確認します。
    3. シルエットサイン:ガス濃度と水濃度で構成される境界明瞭なコントラストが、水濃度系の不明瞭となる事。胸水、無気肺、腫瘍などであらわれる。
    4. エアブロンコグラム:空気で満たされた気管支が、液体に満たされた肺胞に囲まれた場合に生じ、心不全、肺出血、癌、リンパ腫で生じます。
    ページトップへ

    心胸比とは

    1. 胸郭Cの幅に対する心臓陰影の最大幅A+Bの比率%を心胸比と言います。
    2. 基準値は、50%前後(男性)、45%前後(女性)であるが、個人ごとに体格や心臓の向きが異なるため、個人ごとの基準値となります。
    3. 心胸比は、ドライウエイト(基礎体重)の決定、体重管理が適正かどうかの判断に重要です。
    4. 心胸比の拡大は、循環系への過剰な負荷や、弁膜症(大動脈弁、僧帽弁、他)、心筋疾患(拡張型心筋症、他)、冠動脈疾患(心筋梗塞、虚血性心疾患、他)、心膜炎(尿毒症性、感染性、他)を示します。
    5. 心胸比の縮小は、強度の脱水や低蛋白血症、肺気腫などを示します。

    心胸比

    ページトップへ

    心電図

    心電図とは

    1. 心臓の電気的興奮(電位差)を記録したものです。
    2. 不整脈、刺激伝導系障害、心房・心室の拡張や肥大、心筋障害、心筋梗塞、心筋炎、薬物の影響、電解質(K、Caなど)代謝異常などの評価に用いります。
    3. 次の@〜Cは、血液中のK(カリウム)濃度と心電図の変化を示します。
    ① K:3.5〜5.5mEq/ℓ
    • 正常な心電図
    ② K:6〜7mEq/ℓ
    • T波がテント状に高くなる。
    • QRS幅が広くなる。
    ③ K:8〜9mEq/ℓ
    • T波も幅が広くなる。
    • QRS幅がさらに広くなる。
    ④ K:10〜12mEq/ℓ
    • サイン・カーブ様になり、正常波形が完全に失われる。
    • 心停止に至る。
    ページトップへ