災害時支援 先遣隊構想

日本臨床工学技士会の災害対策委員会は2003年に活動を開始して以来11年が経過した。
2011年の東日本大震災では積極的な支援活動を行ったが、課題も多く残された。その中で、特に被災地先遣隊の必要性を痛感し、全国の組織網を構築するに至った。以下にこれまでの活動経験と今後の展望も含めて紹介する。
・東日本大震災の経験と支援活動
発災後に即座に災害対策本部を立ち上げ、支援活動を開始した。支援活動な内容として、被災地の情報収集を目的とした視察活動、被災した病院・施設で働く医療スタッフ向けに支援物資を提供し、さらに人的支援として業務補助や業務代行を目的とした支援ボランティアの派遣活動を行った。
しかし、活動の実態として津波被害や原発被害など想像もできなかった被災であったことから、災害対策本部も派遣者も都度の手探り的な活動であった。
・東日本大震災の経験から始めた災害対策
有事の際、迅速に支援活動をすることを目指して、三つの災害支援マニュアル(支援ボランティア活動、被災施設のボランティア要請、支援コーディネート)を作成し、災害対策と支援ボランティアに参加するための知識を育成・啓発する目的で災害対策研修会を開催した。また、在宅呼吸器領域の災害対策支援や、支援物資供給センターの立ち上げ、発災後の急性期対応を含めた早期の支援活動を目指し、多くの情報収集を得ることが以降の支援活動に大きく寄与すると考え、新たに先遣隊の配置を画策している。
・先遣隊の全国配置および任務と構成
全国各都道府県に数名配置し、有事の際には被災地周辺の構成員を現地に派遣し、被災地の状況調査と災害対策本部への報告を任務とする。
今後、日本臨床工学技士会では臨床工学分野の災害対策および支援構築をはかり、災害時の施設と医療スタッフ、または在宅医療における高度医療機器の災害時管理支援を通して、人々の生活と健康に寄与することを目的として活動を続ける。その一つとして有事の際に被災地に先遣隊を配置することで、速やかな支援活動を行うことが期待される。

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